ベテラン健在のJリーグ G大阪MF遠藤も同日に500試合出場達成

　いまだに日本屈指の実力者である楢崎は健在。リーグ戦100試合の差を埋める作業は至難の技といえる。それでも、楢崎を追いかけ、競い合うライバルや日々の練習から切磋琢磨を続ける仲間の存在が、中澤を駆り立てる要因になっている。「ドゥさんを見てきてるから」と、かつてクラブで40歳まで現役を続けたブラジル人サイドバック、DFドゥトラの姿も目に焼き付いている。中澤がプレーへの意欲、試合への情熱を失うことはない。

「負けず嫌いなだけです。若いもんには負けてらんねえ、という。毎年入ってくる新人には絶対負けないとか。（栗原）勇蔵とかファビオとかカンペー（富澤清太郎・現千葉）なんかがいた時からセンターバックは豊富だった。そういった中で競争に勝っていくんだ、まだまだ下には負けられないんだって。チームメイトの姿を見ながら、自分に火を付けている」

　この日、浦和戦に出場したG大阪MF遠藤保仁も中澤と同じタイミングでJ1通算500試合出場を達成した。長年日本代表を支え続けたベテランはまだまだ健在だ。これからもJリーグを支える存在として、いぶし銀の輝きを放ち続けてくれるはずだ。

【了】

石川遼●文　text by Ryo Ishikawa

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images