鎌田の1トップはあり? なし? 選手の声から探る日本代表“新オプション”の可能性

乾や宇佐美は“0トップ”に近いイメージに言及 より生きるのは2列目トリオとの共存か

 一方で、同じピッチに立っていた選手たちは、“1トップ”というよりも“0トップ”に近い感覚だったようだ。

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 右サイドハーフで先発出場したMF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)は、「大地は体を張ったポストプレーというより足もとで収める感じで、背後にスピードで抜けるタイプでもない。遠くなり過ぎないように意識はしていました」と語る一方で、ボリビア戦の攻撃陣について「前の4人が2列目のような選手が並んでいた」と表現している。

 また、乾も「大地は1トップタイプではない。1個下(2列目)のポジションをやる選手。裏に抜け出したり、足もとの技術も良いものを持っているのでそういうところを出していければと考えていたけど、彼も難しかったと思う」と、不慣れな役割で懸命なプレーを見せた鎌田の胸中を慮った。

 選手としてのタイプ、本来のポジションも異なるだけに、“大迫の代役”として比較対象の振るいにかけるのは難しい。ただ、大迫の出ている時間とは別の攻撃を仕掛けるという意味では、少なからず狙いは表現されていた。鎌田はトップ下で先発出場したMF香川真司(ベジクタシュ)を含めて、試合途中に2列目が総替えとなった前後の違いについて次のように語っている。

「前半のメンバーのほうが日本らしいサッカーができると思いましたし、やりやすさはありました。後半の若いメンバーが出てくるとヨーロッパ感というか、縦に速く仕掛けてゴールに向かうことができるなと感じました。(南野との関係性?)拓実くんになると真司くんとスタイルが変わりましたし、お互いに両方(のポジションを)できる感じなので。拓実くんとはやりやすかったですけど、真司くんとも悪かったわけではない」

 実際、ボリビア戦では1トップとトップ下のポジションが入れ替わるシーンが何度かあった。鎌田と縦に速い攻撃を得意とする2列目トリオの共存は、今後に向けた一つのオプションになるかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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