セルビア代表FWの華麗な足裏“裏街道ターン” EURO公式が「魔法」と美技認定
EURO予選ポルトガル戦でタディッチが見せたワンプレーに大会公式SNSが注目
セルビア代表は現地時間25日、欧州選手権(EURO)2020予選の第2節でポルトガル代表と敵地で対戦し、1-1で引き分けた。2016年大会王者とのアウェーゲームで勝ち点1を持ち帰ることに成功したなか、10番を背負うFWドゥシャン・タディッチ(アヤックス)が見せた華麗なターンが脚光を浴びている。
試合は前半7分に、タディッチがPKを成功させてセルビアが先制。同30分にはポルトガルの絶対的エースであるFWクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)が負傷交代するアクシデントが起きたが、同42分にMFダニーロ・ペレイラ(ポルト)が同点ゴールを奪う。後半は両者とも得点が生まれず、1-1の引き分けに終わった。
この試合が予選初陣となったセルビアにとっては、グループBの本命と目されるポルトガル相手に敵地で勝ち点1を奪う好スタートとなったが、その攻撃を牽引していたのが10番のタディッチだった。大会公式インスタグラムは、この試合で見せたワンプレーの動画を「スキル・オブ・ザ・デイ」として公開。敵陣ペナルティーエリア外の右サイドでスローインを受けたタディッチは、寄せにきたダニーロを腰を落としながら背中でブロックすると、利き足の左足でボールを収める。右方向から相手2人も距離を詰めており、3人に囲まれる状況となったが、タディッチは次の瞬間、時計回りにターンしながら足裏でダニーロの体の左側にボールを転がすと、自らは反対側から抜き去る“裏街道”で鮮やかに突破。一気に局面を打開してペナルティーエリア内へと侵入した。
EURO2020公式インスタグラムは、「タディッチの魔法」と綴り動画を投稿。コメント欄にはファンから「彼はとても過小評価されている」「タディッチ+マジック=マジック」といった声が上がっていた。
30歳のタディッチは、昨季まで日本代表DF吉田麻也が所属するサウサンプトンで4シーズンにわたってプレー。今季オランダの名門アヤックスに移籍し10番を背負うと、ここまでエールディビジで26試合19得点。UEFAチャンピオンズリーグでは16強でレアル・マドリード撃破の立役者となるなど輝きを放っている。左足から繰り出される高い技術を、代表の舞台でも実証する形となった。