「ナショナル・ダービー」を制したG大阪 500試合出場の遠藤が2得点を演出し浦和撃破
終盤にズラタンが決め、猛攻を見せたが…
後半開始から、ペトロヴィッチ監督はこの試合でユースからの昇格2年目でJ1通算50試合出場を達成したMF関根貴大に代え、FW高木俊幸をピッチへ。MF梅崎司を右サイドに配置転換した。すると、浦和の攻撃にリズムが生まれ始め、より危険な形でG大阪のゴール前に進出していった。だがサイド攻撃は機能したもののクロスの精度が低く、決定機を作り出すには至らない。
G大阪の長谷川健太監督は、「前で起点を作れていなかったので、より高い位置でボールを収めたかった」と、赤嶺に代えてFW長沢駿を後半11分に投入。直後の同14分、この交代策が奏功する。
ゴールほぼ正面の約35メートルの位置からのFKで、キッカーの遠藤が右足を一閃。「良い動きをしていたのが見えていた」と語った司令塔は、長沢が浦和DF槙野智章との駆け引きで前に入る瞬間を逃さなかった。スーパーサブのヘディングでわずかにコースを変えたボールは、そのまま浦和ゴールに吸い込まれた。1点目のリプレー映像のようなゴールで、G大阪が2-0とリードを広げた。
浦和は同23分にFWズラタンを前線に投入し、同点ゴールを狙いにいく。特に残り10分を切ってからは、浦和が猛攻撃を見せたが、ゴール前でフリーになったMF柏木陽介のシュートをGK東口順昭がファインセーブで弾き出すなど、スコアは動かない。しかし、アディショナルタイムに入った直後にFWズラタンが1点を返すと、スタジアムの空気は一変。勢いに乗った浦和は試合終了間際、DF森脇良太のクロスに中央でズラタンが頭で合わせたが、このシュートは惜しくもゴールポストを直撃。こぼれ球を再度ズラタンが押し込みにいったが、これはクロスバーの上へ。直後にタイムアップの笛が鳴り響き、G大阪が2-1で勝利した。