昨季1得点でお払い箱の悪童がミランで更生の兆し

　一方のバロテッリは先日のウディネーゼ戦でイタリア復帰後の初ゴールを鮮やかな直接フリーキックで決めた。トレーニングへの取り組みなど精神的な成長もあると、ミラン首脳陣から評価されている。現在は小さいケガを繰り返している状態にあるが、それはプレシーズンで満足な実戦機会を与えられていないだけに止むを得ない面がある。フィジカル面が整ってくれば、さらなる活躍が期待できる状況にある。故障による前線の人材難から、リバプールサポーターの中にはSNSで悪童のアンフィールド復帰を願う声が出始めているという。

　前線から激しいプレスを要求するユルゲン・クロップのサッカーにバロテッリは合わないといった冷静な意見もあり、昨年失敗補強と断罪されたバロテッリの必要性について意見は割れているという。先週には、バロテッリの代理人であるミーノ・ライオラ氏がミラネッロ（ミランの練習場）を訪れてチーム首脳と会談を持ったとされているが、同氏はミランが熱望するスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチの代理人でもある。悪童について話し合われたかは不透明だ。

　追い出されるようにして後にしたイングランドから、わずか1ヵ月半で復帰待望論が沸き起こった悪童。昨季の結果で大きなインパクトを残したとは言えないが、少なくともその存在はしっかりと認識されているようだ。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images