病気と闘う子供たちへ 自身も肺がんを治療中の元フットサル日本代表らがイベント開催
肺がんで闘病中のFリーガー久光重貴、がんを乗り越えた鈴村拓也氏らとチャリティーマッチを開催
3月24日、神奈川県立こども医療センターで「フットサルリボンチャリティーマッチ」が開催された。同施設の地下にある体育館で、Fリーグでプレーする元フットサル日本代表FP久光重貴、デウソン神戸の監督で元フットサル日本代表FP鈴村拓也氏らが参加して、闘病中の子供たちと一緒にボール遊びを楽しみ、3対3の真剣勝負も披露した。
このイベントを主催したのは、久光と鈴村氏が代表理事を務める一般社団法人リングスマイル。現役Fリーガーとして活躍する久光は、2013年に右上葉肺腺がんを発症したが、現在も治療を続けながら日本最高峰の舞台であるFリーグ・ディビジョン1でプレーしている。もう一人の鈴村氏も、現役時代の12年に上咽頭がんを発症したが、闘病の末に根治させて、Fリーグ・ディビジョン2の神戸で指揮を執り続けている。
「フットサルリボンチャリティーマッチ」は昨年、第1回大会が開催され、今年は第2回目の開催となった。昨年は現役Fリーガーら約20名を集め、フットサルの真剣勝負を普段は病院にいて外に出ることのできない子供たちに見せるイベントを行った。しかし、今回は体育館の半面が物置状態になっており、5人対5人で行うフットサルのコートを作ることができなかった。
そのため、子供たちとボールに触れ合う機会を設けてから、選手同士で3対3のミニフットサルを披露。そして最後には、子供たちの親と病院や医療関係者のスペシャルマッチを行った。
ボール遊びの時間では、普段は病室で過ごすことの多い子供たちが体を動かして、ボールを追いかけた。普段はスクールなどでフットサルを教えることの多いFリーガーたちは、子供たちを優しく指導。メニューの中には、ドリブルをしながら近くにいる選手の名前を呼んでハイタッチをしてもらうというものなどもあり、子供たちが選手の名前を覚えるきっかけにもなっていた。
続いて行われた選手同士のゲームでは、選手たちが繰り出す日本トップレベルのプレーを間近に見て、大きな歓声が上がった。また、目の前に強烈なシュートが飛んできた時には、子供たちが思わず体をのけぞらせて「怖かった」、「すごい!」と笑顔を見せる場面もあった。
そして、最後に行われた「子供たちの親vs病院や医療関係者」のスペシャルマッチでは、普段は子供たちを励ます立場の人々が、子供たちから声援を受けて得点を競い合った。試合終了間際に医療関係者チームが劇的な決勝点を決めると、Fリーガーと一緒に観戦していた子供たちからは大歓声が上がり、会場の盛り上がりは最高潮に達した。
Futsal X
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