「10代からやってきた」 中島翔哉が自負する“ミドル”へのこだわりと選択肢の変化
遠いレンジからの一撃に意欲 「打たないと入らない。どんどんチャレンジしていければ」
日本代表MF中島翔哉(アル・ドゥハイル)は、22日のキリンチャレンジカップ・コロンビア戦(0-1)で自慢のテクニックを次々と見せ、南米の強豪相手に圧倒的な存在感を放った。26日のボリビア戦が行われる神戸に移動後、初の練習を行った24日、「どんどんチャレンジしていければいい」とアグレッシブな姿勢を貫くことを誓った。
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中島は左サイドハーフとしてフル出場したコロンビア戦の前半26分、ドライブ回転気味のミドルシュートで果敢にゴールを狙うと、同37分には絶妙なクロスでA代表デビューとなったFW鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)の決定機を演出。世界的スターであるMFハメス・ロドリゲス(バイエルン)をはじめとしたコロンビアの選手を、絶妙なボールコントロールで手玉に取った。日本の選手で一番と言っていい輝きに、ハメスも交代する際に自ら中島にタッチしてピッチを後にしたほどだった。
アジアカップを負傷により欠場した中島にとって、今冬に起きた変化と言えば、ポルトガルのポルティモネンセからカタールのアル・ドゥハイルに移籍したことだ。多くの選手が欧州ビッグクラブでのプレーを目指すなか、新天地に中東を選んだ決断は大きな注目を集めた。
「より成長してサッカーを楽しくやるために、カタールでプレーすることを決めたので。それは実現できていると思うし、充実している」
周囲の喧騒を一蹴するかのように、コロンビア戦では成長した姿を見せたが、カターレ富山とFC東京時代に指導に当たった恩師であるFC東京の安間貴義コーチも、「カタールではゲームメイクもしているので見えているものが多く、プレーの選択が増えている。ドリブルの仕掛けもあるし、鈴木武蔵に出したクロスも良かった」と豊富なバリエーションに太鼓判を押す。
中島はコロンビア戦後、「みんな良い動きをする経験のある選手が多いので、感覚的に(プレーを)選んでいる部分もあります」と話していたが、ことシュートに関してはこだわりがあることを明かしている。
「シュートを遠くからでも打つというのは10代からやってきた。打たないと入らないので、どんどんチャレンジしていければいいと思います。もちろん、味方が良い動きをしていれば、パスを出すことも考えています。両方の精度を高めていきたい」
26日のボリビア戦ではメンバーの入れ替えも予想されるが、ピッチに立てば167センチの小さな体から存在感十分のプレーを披露してくれるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)