「自分の世界がない」と評した選手は? 「コロンビア戦出場16人」を金田喜稔が採点

後半26分にピッチに立った乾、短い時間ながら“らしさ”を見せてくれた【写真:Noriko NAGANO】
後半26分にピッチに立った乾、短い時間ながら“らしさ”を見せてくれた【写真:Noriko NAGANO】

短い出場時間のなかで「乾らしいリズムを出せたのは、さすがの一言」

<途中出場>
■香川真司(ベジクタシュ/MF/←後半20分IN)=★★★

 全体的にプレーが少し重い印象を受けた。“重い”というのはフィジカル面での疲労もあったのかもしれないが、それ以上に投入された時点で中島、堂安、南野が前線に残り、6分後に堂安に代わって乾が入ってきた。この陣容なら、やはり香川クラスの選手になると自分で仕掛けようとは思わなかったのだろう。高精度のサイドチェンジパスも披露したように、早めに周囲の選手にボールをさばきながら、彼らの能力を引き出すことに注力したように見えた。そのため期待するバイタルエリアでの仕掛けなど、得点に直結するプレーはほとんど見られず。次戦での起用法に注目したいところだ。

■乾 貴士(アラベス/MF/←後半26分IN)=評価なし

 わずか20分ほどの時間の中でも、コロンビアを相手に乾らしいリズムを出せたのは、さすがの一言。アラベスで右サイドを務めるなか、代表でも左右両サイドで気の利いたプレーができるのなら、チームに変化を加えられる存在として、その価値は非常に大きいだろう。

■小林祐希(ヘーレンフェーン/MF/←後半26分IN)=評価なし

 乾と同じタイミングでピッチに入り、ボランチの位置から“らしさ”を見せた。流れのなかでの周囲とのコンビネーションだけでなく、リスタートでも左足で可能性がありそうなキックを見せるなど、もう少し長い時間見てみたいと思わせるパフォーマンスだった。

■鎌田大地(シント=トロイデン/FW/←後半34分IN)=評価なし

 初招集されたなか、本職ではない1トップで途中出場。時間が短く評価はできないが、ベルギーで結果を残すアタッカーだけに、長い時間ピッチに立った時に既存の主力とどれだけ連動できるかを見てみたい。

■安西幸輝(鹿島/DF/←後半44分IN)=評価なし

 A代表デビューもアディショナルタイムを含めても、プレー時間は6分ほど。評価を下せるほどの材料はないが、次戦でより長い出場時間を与えられれば、鹿島で見せている攻撃力を発揮してもらいたい。

[PROFILE]
金田喜稔(かねだ・のぶとし)

1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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