「トップ下」はベストチョイス? 10番・香川の“相乗効果”と立ちはだかる“共存問題”
左サイドの中島が攻撃の中心を担い、後半20分からトップ下に入った香川は不完全燃焼
日本代表MF香川真司(ベジクタシュ)は、22日の国際親善試合コロンビア戦に途中出場し、ロシア・ワールドカップ(W杯)以来となる代表のピッチに立った。任されたポジションは慣れ親しんだトップ下。“香川効果”が見られた一方で、2列目の“組合せ問題”もチラつくゲームとなった。
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森保一監督はロシアW杯以来となる代表復帰を果たした香川ではなく、新体制発足後に攻撃を牽引してきたMF中島翔哉(アル・ドゥハイル)、MF南野拓実(ザルツブルク)、MF堂安律(フローニンゲン)の3人を2列目に起用。1トップにはA代表デビューのFW鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)を抜擢と、攻撃陣はリオデジャネイロ五輪世代を中心とした顔ぶれとなった。
前半21分、中島のボール奪取をスイッチに、堂安がドリブル突破、南野が裏に抜けて相手を引きつけるスピードある攻撃を仕掛けると、その3分後にはDF室屋成(FC東京)を交えた4人の高速カウンターでコロンビアゴールに襲いかかった。
コロンビアに前半でボール支配率63.8%を許すなか、相手の倍以上となるシュート8本を放ちながらゴールを割れなかった日本は、PKで1点を献上した直後の後半20分に香川を投入。代表復帰した10番をトップ下に入れ、ベンチに下がった鈴木に代わって南野を1トップに回した。
しかし、香川は後半30分に左サイドで中島からパスを受け、室屋に大きなサイドチェンジを通した場面こそあったが、それまで個人技でコロンビアを翻弄していた中島が攻撃の中心であり続けた。それゆえ、スペースを上手く使いながら、周囲の選手と連動して攻撃にリズムを生んでいくタイプの香川は、ボールを持つ回数が限られたことで本来の力を出し切れなかった印象が強い。