伝説の名将が大型補強の続くマンUに苦言 「若手登用こそ成功の礎となる」

生え抜きが控えに過ぎない現状に危機感

 サポーターも、自分たちのチームから新たなスターが誕生することを望んでいる。ファーガソン氏は、自身が指揮した時代の再現を期待しているようだ。

「サポーターも望んでいることだと思う。マンチェスター・ユナイテッドのサポーターは、若い選手が出てくることを楽しみにしている。環境が違えば、間違ったことではないのかもしれない。でも、マンチェスター・ユナイテッドは違う。彼らは、若手を登用することで、どんどん強くなっていくんだ」

 ファン・ハール監督率いる現在の“赤い悪魔”は、2年連続で200億円以上を費やす大型補強を敢行している。19歳の「アンリ2世」FWアンソニー・マルシアルというヤングスターが台頭しているが、彼も下部組織出身ではなく、約108億円とも言われる金額を投じて獲得したプレーヤーだ。

 有望株のFWアドナン・ヤヌザイは出番が少なくドルトムントへ期限付き移籍。22歳のMFジェシー・リンガード、20歳のDFパディ・マクネア、19歳のFWジェームズ・ウィルソンら生え抜き選手もバックアッパーに過ぎず、他クラブから連れてきた選手がレギュラーを占めている状況だ。クラブ首脳陣が大型補強の継続を宣言するなど、さらなるスター選手の補強も噂されている。ファーガソン氏が誇るクラブの伝統は、このまま潰えてしまうのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

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