伝説の名将が大型補強の続くマンUに苦言 「若手登用こそ成功の礎となる」

「伝説の92年組」が底上げしたチーム力

 サー・アレックス・ファーガソン氏が、長年に渡ってイングランドサッカー界のトップに君臨してきた古巣マンチェスター・ユナイテッド成功の礎は「若手の積極的な登用と成長」にあると主張している。デイビッド・ベッカム、ライアン・ギグス両氏に代表される下部組織出身者の活躍が、チームを発展させてきた一方、その他の有力クラブでは若手選手にチャンスが与えられていないと嘆いた。ユナイテッドを27年間率いた同氏は、米テレビ局「ESPN」のインタビュー内で語った。

 ファーガソン氏は、ユナイテッドの指揮官在任中に、後に背番号7を背負う元イングランド代表ベッカム氏や、現在ルイス・ファン・ハール監督の下でアシスタントコーチを務めるギグス氏ら下部組織出身者をトップチームで積極的に起用。その他にも、ポール・スコールズ氏やニッキー・バット氏、ガリーとフィルのネビル兄弟など、一時代を築いた面々は1992年にユースカップを制したことにちなみ、「伝説の92年組」として現在まで語り継がれる存在となった。

 この92年組に代表されるように、若手選手を積極的に起用し、彼らの成長によって戦力の底上げを図るという哲学こそが、ユナイテッドの強さの基礎になっている。しかしファーガソン氏は、「ユナイテッド以外のクラブでは若き才能にチャンスが与えられず、活躍できていない」とサッカー界全体に広がる不安要素を、声を大にして訴えた。

「それは、ユナイテッドを除くほぼ全てのクラブに当てはまること。マンチェスター・ユナイテッドは、マット・バスビー(ユナイテッドで計24シーズン指揮を執った伝説的監督)の時代から私が率いた時に至るまでの歴史で、若手を起用し、成長させることがクラブの大きな礎となっていた。そして、それはストロングポイントでもあった」

 

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