「自分がパイオニアになりたい」 なでしこ籾木が“サッカー×ビジネス”を追求する理由
なでしこリーガーにして、現役慶応大学生と”文武両道”を体現する籾木のビジョンは?
日テレ・ベレーザの10番、なでしこジャパン(日本女子代表)、現役慶応大学生……。いずれも、なでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)に身を置くMF籾木結花の肩書きだ。Jリーグとは異なり、プロ選手は一握りしかいない女子サッカーにおいて、文武両道を地で行くそのキャリアは、なでしこリーグ入りを目指す子供たちにとって一つのモデルケースになるものだろう。「自分がパイオニアになれるように」と、女子サッカー界に一石を投じる籾木のビジョンとは――。
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今年2月、都内のNPO法人「Sports Country Ambista」に籾木の姿があった。女子サッカークラブ運営を中心に、「スポーツ×学び×マチ」をキーワードに種目多世代の総合型地域スポーツクラブを目指して設立されたAmbistaは、ナイキとローレウス財団が展開するプログラムシップのなかで昨年12月に参画。女子のスポーツ参加促進を図るべく、「文武両道」の支援に特化したアカデミー「Academia Ambista」の“特別講師”として、なでしこリーグ選手にして、慶應義塾大学総合政策学部に通う籾木に白羽の矢が立ったのだ。
なでしこリーグはプロリーグではなく、一部のプロ選手を除けば、ほとんどがアマチュア登録だ。日中に仕事をこなした後、チーム練習に参加する“掛け持ち”も少なくない。そのなかで籾木は大学進学を選択したが、「ビジネスに触れながらサッカーをしたい」というセカンドキャリアを見据えた意図があったという。
「仕事とサッカーを両立する女子サッカーの意義はもちろんありますが、個人的には、例えば仕事が事務だったら、なかなか価値として発信しにくいと感じています。仕事はやはりビジネス。しっかりと結果を残さないといけない。仕事とサッカーを両立しながら、なでしこジャパンでプレーしているという価値を発信するために、まずビジネスに触れながらサッカーをやっていきたいと考えました」