ウルグアイ主将はスアレスを完全擁護。皮肉を込めて記者と壮絶な舌戦を繰り広げる

ZONE WEB

 BBC「スアレスの事件についてコメントをいただけますか。昨日、全世界が目撃したことについてです」

 ルガノ「事件って一体、何のことだい? 何の事件について君が話しているのか分からない。プレミアリーグかイングランド代表についての話をしているのかい? ルイスに関するところでもあるのか?」

 BBC「キエッリーニのことです。何も起きなかったとでも?」

 ルガノ「写真には何も写っていない。それっぽい写真にはなっているが、重要なことではない」

 BBC「ではなぜ、FIFAはスアレスの調査を始めたのですか?」

 ルガノ「分からないね。私の知る限りでは」

 BBC「英国のメディアが悪いとでも?」

 ルガノ「イングランドのメディアが、スアレスと問題を抱えていることは誰もが知っている。イングランドで新聞を売らなければいけない。そうしないと、君たちはここにいられないだろう。昨日ウルグアイはイタリアと戦い、土曜日にはコロンビアとの戦いが待っている。何でイングランドのメディアがスアレスについて議論しているのか理解できない。おそらく、イングランドのメディアには人気のネタなんだろう。他の説明がつかないね。とにかく、昨日の勝利は最高だった。君たちはウルグアイの勝利がさほどうれしそうには見えないけど、まあいい。ここからがワールドカップの一番厳しい部分なんだ。個人的に(思うに次は)今大会最高のチームと戦わないといけない。最もゴールを決めてきたし、(1次リーグで)楽勝してきた」

 既に敗退の決まったイングランドのメディアに強烈な皮肉を続けながら、ウルグアイ代表のキャプテンはスアレスをかばった。ルガノは昨季終了時点でプレミアリーグのウエストブロムを契約満了となった経緯もある。

 今大会屈指のスキャンダルとなっているスアレスのかみつき事件は、1-0で勝利した6月24日のイタリア戦で起きた。競り合いでファウルすれすれのマークを仕掛けてくるキエッリーニにいら立ったのか、エリア内で競り合う際にスアレスはキエッリーニの肩にがぶり。イタリア人DFはかみつかれた歯形を示したが、主審はアピールに取り合わず。この騒動の直後に決勝点が生まれていた。

 アヤックスやリバプールでも同じかみつき事件を起こした“前科持ち”のスアレスに対し、FIFAは再審議を持つことを発表。FIFAの規律委員会のメンバーである、香港サッカー協会のマーティン•ホン氏は25日、「今夜か明日(26日)に処分を決めることになる」と語っている。

 最大で国際試合24試合か2年間の出場停止に処される可能性があるというが、今大会で優勝を狙うチームは能力抜群のエースを擁護している。

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、記事内で扱うシーンの一部はFIFAワールドカップ公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』のマルチアングル動画、選手毎のスタッツデータで確認できます。
詳しくは、「LEGENDS STADIUM 2014 – FIFAワールドカップ公式動画」まで

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