今季の浦和は低調な内容でも“しぶとい” 試合終盤の強さを生む“切り札候補”と監督采配
ベンチメンバーの充実に表れている大型補強の効果
昨季の浦和を見ると、先制したゲームでは1点を取りに来る相手の姿勢を利してプレーすることが上手い反面、追いかける展開になった時に問題を抱えていた。しかし、この日は途中出場の山中とマルティノスの活躍で逆転。特にマルティノスは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の第1節ブリーラム戦(3-0)で途中出場からアシストを記録した新加入のMF汰木康也とともに、“スーパーサブ”になり得る攻撃的な特徴を持っている。
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また、昨季までであればFW武藤雄樹が欠場したゲームで、長澤と柏木が交代で退けば誰がセットプレーを蹴るのかという状況だったが、今季は山中の左足という武器がありキッカーの層も厚い。オリヴェイラ監督は新たに獲得した選手たちをいきなりレギュラー起用することに慎重な姿勢を見せているが、こうした形で補強の効果は表れ始めている。
浦和は2月16日の富士ゼロックス・スーパーカップで川崎フロンターレに0-1で敗れた今季の公式戦初戦から、ゲームの内容的に勝利が妥当だったと言えるのはACL初戦のブリーラム戦くらいだった。それでも、リーグ戦では2勝1分1敗の勝ち点7を獲得し、ACLでは1勝1分の勝ち点4を獲得。結果を残すしぶとさを見せ、シーズン最初の1カ月を終えた。
日本代表の活動期間では、さらに連係面の向上やメンバー選考の変化も生まれることが予想される。山中もまた「個人的にはもっと試合に出るためにアピールしなきゃいけないですし、そういった意味でも重要な期間だと思うので、チームの戦術をすり合わせていきたい」と、レギュラー奪取に意欲を燃やした。苦しいなかで勝ち点を確保してきた浦和が試合内容も向上させることは、クラブが掲げるリーグとACLの同時制覇という前人未到の目標達成のためにも欠かせないはずだ。
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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)