本田激白、ハリルJと日本サッカーの今を語る 「中長期の計画が求められている」
ハリルJと日本の未来
バヒド・ハリルホジッチ監督が就任してから、半年が経過した。Jリーグでプレーする選手だけで臨んだ8月の東アジアカップは欠場したが、本田はそれ以外で全てのゲームに招集され、試合出場を果たしてきた。そうした中で、チームの現状に対する手応えは、どの程度なのだろうか――。
「やりたいサッカーは、点を取れていないので、できていないが、できかけた部分はある。やろうとした形になりかけたのもあった、40%くらい。前半は20%くらい。これを70~80%に引き上げれば、強豪ともやりあえる。もちろん、楽観的には思っていない」
本田の感覚では、まだまだ途上ということになるのだろう。ハリル監督就任以降、「縦に速いサッカー」や「デュエル」といった言葉が日本代表の周辺から聞こえてくるようになったが、そうしたものの完成度はイラン戦の段階で40%ほどだという。一方で、この路線を継続してチームを向上させていけば、世界の強豪と互角に勝負ができる手応えもあるようだ。
そして本田の視線は、日本サッカー全体へと向けられた。
「考え方として、日本が急激にサッカーのレベルをここ20年で上げてきて、上げてくればくるほど、経済と一緒で伸びにくくなる。例えば、中国みたいなもの。ごくごく当たり前に起こり得ること。練習試合ではオランダ、ベルギーと良い勝負をできるところまできた。伸び率は下がりつつも、少しずつでもいいから、中期計画、中長期計画は日本のサッカー全体に確かに求められている。いろいろなことをマネしてレベルが高まってきたけど、日本が周りにマネされるような。それがどういうことなのかと、今までと考え方やアプローチを変えていかないといけないところまできている」