無念を口にするも、次への意欲を燃やす川島永嗣。「また代表に貢献できる存在でいられるようにしたい」

「自分たち自身で結果を残せなかったことに対して、応援してくれた全ての人に申し訳ない気持ちがあります。なかなか気持ちの整理をするのは難しい。4年間、監督とやらせてもらって正直、最後の最後に(自分たちのサッカーを)表現できなかった」

 日本の守護神は、アルベルト・ザッケローニ監督と歩んだ4年の月日を振り返り、感慨にふけった。そして、その集大成を見せる場で、それがかなわなかった悔しさを言葉にした。

「4年前は守備的な戦い方をしていて、そこに攻撃的なところを積み重ねてきた。残念な気持ちでいっぱいだし、最後の最後で表現したかった。こういうW杯という大きな舞台で、日本を背負って戦えるというのは特別。昨日の試合で自分たちを表現できなかったというのは、自分の記憶に残っていくと思う」

 ため息が交じる中、敗因についても言及。重い頭で無理やり考えを巡らせ、「こういう大会で勝ち残るためには、自分たちが力を発揮しないといけない一瞬に懸けるメンタリティーが、足りなかったのかなと思う」と語った。

 4年前の南アフリカ大会直前で正守護神の座を射止め、4年間それをあけ渡さなかった。その川島は、4年後のロシアW杯を既に見据えていた。

「2大会、ピッチでプレーさせてもらった。代表に懸ける思いというのは変わらないし、代表は自分にとって特別。この悔しい気持ちのまま終わりたくない。また代表に貢献できる存在でいられるようにしたい」

出場意欲を隠さず、打ちのめされた誇りをロシアに取り戻しに行く。暑い国ブラジルで熱い男の反骨心に火が付いた。日本の最後尾から川島永嗣は叫び続ける。

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、記事内で扱うシーンの一部はFIFAワールドカップ公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』のマルチアングル動画、選手毎のスタッツデータで確認できます。
詳しくは、「LEGENDS STADIUM 2014 – FIFAワールドカップ公式動画」まで

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング