コロンビアでバルデラマと“共演”した日本人DF 中南米を渡り歩いた波瀾万丈のキャリア
バルデラマとの共演で広がった輪 コロンビアに「恩返しをしたい」
その後、バルデラマがインスタグラムに山中との写真を投稿したことで、山中のもとにはコロンビアのほかのメディアからも取材が殺到。7月にバランキージャで行われた中南米カリブ大会前には、ロシアW杯で日本人サポーターが試合後にゴミ拾いをしていたことに倣い、大会主催者がイメージビデオを作ることになり、そのゴミ拾いモデルとして山中にオファーが届き、スタジアムでゴミを拾う映像を撮影。その映像は大会期間中、各競技会場で使われたという。
すでに日本に帰国している山中は、充電期間、そして次の仕事の修行期間を経て、カタールでW杯が開催される2022年までにコロンビアに戻る予定だという。
「通訳、翻訳、料理人、サッカースクールのコーチ、代理人……いろんな選択肢がある。この7年間はあっという間でした。いろんな国にいたおかげで、いろんな人と知り合うことができた。出会った人は皆、いい人ばかりだったし、僕のことを助けてくれた人には本当に感謝している。今度は恩返しをする形で、また再会できたらと思っています。4年後のW杯はコロンビアで、日本とコロンビアの両方を応援したいですね」
環境の全く違う異国の地でさまざまな壁にぶち当たりながらも、パラグアイ、ドミニカ共和国、コスタリカ、コロンビアの4カ国で7年間、たくましくボールを蹴り続けてきた山中。今度は現地で習得したスペイン語を生かし、第2の人生を力強く歩んでいく。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)