選手の安全のためには、スタジアムにおける規制強化もやむを得ずとの見解を示す

　さらにネビル氏は「最終的にグリーリッシュが得点してチームは勝ったかもしれない。ただし、私は事件があった時点でアストン・ビラが残り時間のプレーを拒否して立ち去る行動に出たとしても、全面的に理解ができる。誰もがチームがプレーを拒否する姿など見たくはないが、すべてに優先するのは選手の安全だ。もし、それこそナイフや他の武器を持つような観客が乱入してくれば、サッカーという競技全体の価値が地に落ちる」と、サッカー界全体に対する警鐘も鳴らしている。

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　イングランドは1980年代に「フーリガン」と呼ばれる悪質なファンの行為が世界的に発信され、その名声を大いに落とした。ネビル氏は「スタジアムがフェンスで囲まれる暗黒の1980年代になど誰も戻りたくない。だからこそ、全員が同じテーブルに座る必要がある。試合を運営する競技団体、選手会、サポーターグループのリーダーたちもそうだ」と、様々な立場の人間が共通の問題として認識し、改善を図ることを提言した。

　最終的にネビル氏は「物事が変わっていくことを、受け入れていかなければならない」と、スタジアムにおける規制が強化されることが止むを得ないと語った。サッカーが人々を熱狂させる力を持つ反面、起こり得る不測の事態へのリスクをいかに小さくするのか。イングランドで起こった事件をグリーリッシュの美談とするのではなく、再び起こることがないようにすべきものとして捉えていくことをネビル氏は提言している。

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