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相次ぐピッチ乱入に英女子代表監督が警鐘 「もっと選手たちを守らなければいけない」
「クラブにとってもっと深刻に受け止められるべき」 フィル・ネビル氏が指摘
イングランド・チャンピオンシップ(2部相当)の第36節バーミンガム対アストン・ビラ戦で、バーミンガムのファンと見られるファンがピッチに乱入して、アストン・ビラの10番を背負う23歳MFジャック・グリーリッシュの顔面を殴るという事件が起こった。それを受け、元マンチェスター・ユナイテッドで現在イングランド女子代表監督を務めるフィル・ネビル氏が、英公共放送「BBC」のコラムに「選手たちを守らなければいけない」「アストン・ビラがプレーを拒否して引き上げても仕方なかった」と寄稿している。
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衝撃の一幕が起きたのは前半9分だった。アウェーのアストン・ビラが相手ゴールに迫るなか、一度ボールがラインを割ってプレーが中断。その際にバーミンガムのファンと見られる男性がピッチ内に入り込み、グリーリッシュの後方から猛然とダッシュで近寄ると、それに気付かずにいたグリーリッシュの顔面を背後から右パンチ。強烈な一撃をまともに受けたグリーリッシュはピッチに倒れ込んだ一方、攻撃したファンはすぐさま選手たちに囲まれ、警備スタッフに取り押さえられた。
結果的にこの試合はグリーリッシュの決勝ゴールでアストン・ビラが勝利した。しかし、ネビル氏は「そういう問題ではないんだ」として、選手を守ることの必要性を語った。
「問題を起こしたファンを個々に入場禁止にするだけでは抑止力にならないという結論に達した。私の心配は、選手たちがもっと深刻な怪我をする可能性に晒されているということだ。これはクラブにとってもっと深刻に受け止められるべきで、無観客試合も検討すべきだ。これ以上、問題をドラマチックにしたいとは思わないが、私は1993年にテニスプレーヤーのモニカ・セレシュが試合中にナイフで刺された事件を思い出させられた。監督の1人として、もっと選手たちを守らなければいけないと感じる」
ネビル氏が例に挙げた事件は、当時の女子テニス界でトップを争っていたセレシュが、当時のスター選手であるシュテフィ・グラフのファンにより「その地位を脅かされる」という身勝手な理由で刺されたものだった。ネビル氏が指摘したように、この事件が起こったのは試合中のコートであり、観客席から乱入してきた暴漢による被害だった。ピッチへの乱入が常態化するとなれば、笑い話で済まない事件がいつ起きても不思議ではない。
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