データに浮かぶトーレスの孤独な戦い… 泥沼の鳥栖に見る問題点、その解決策は?
3連敗で無得点と泥沼の鳥栖 データ上でも厳しい現実
試合終了後、アウェーまで駆けつけたサガン鳥栖のサポーターに挨拶してからロッカールームへと引き下がる際、フェルナンド・トーレスの険しい表情が印象的だった。怒りと落胆を押し殺すのに精一杯であるように映った。チームは開幕からリーグ3試合無得点で3連敗。ルイス・カレーラス新体制は、あまりに厳しい船出となっている。
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昨季ロングボールを多用する堅守速攻のスタイルで残留争いを乗り切った鳥栖は、今季スペイン人指揮官を招聘し、これまでとは全く逆のポゼッションサッカーへシーズン前のキャンプから舵を切った。しかし、開幕戦の名古屋グランパス戦を0-4、第2節のヴィッセル神戸戦を0-1と連敗。10日に行われた第3節のFC東京戦も0-2で落とし、昨季まで武器だった堅守も今季は3試合で7失点を喫している。
攻撃に重点を置くスタイルに切り替えたため、昨季よりも失点が増してしまうのは仕方のないことだろう。しかし、問題なのは得点を奪えていないことだ。全18チームで唯一のノーゴールとなっており、試合を通しても得点の匂いがほとんどしないうえに、相手陣地で効果的なポゼッションに取り組めていないのも深刻な課題として浮かび上がっている。
では、具体的に鳥栖の攻撃には何が欠けているのだろうか。データ会社「InStat」の算出した数値を基にすると、対戦相手と比較して顕著に劣っているのは、90分間におけるペナルティーエリア内でのチャレンジ数及び、その成功数だ。
チャレンジ成功数とは、ボールを受けてから次のアクションに持っていくことができたか否かの基準となり、例えばペナルティーエリア内でボールを受けた後、1対1のドリブル突破を仕掛けてクリアされてしまったとしても、ボールを受けてからドリブルに持っていくチャレンジには到達しているため、成功数にカウントされる。これ踏まえたうえで3試合の対戦相手と比較すると、鳥栖に不足している要素が浮かび上がってくる。
(ペナルティーエリア内でのチャレンジ合計数/成功数)
・第1節
名古屋(26回/15回)
鳥栖(16回/7回)
・第2節
神戸(27回/10回)
鳥栖(17回/4回)
・第3節
FC東京(28回/15回)
鳥栖(19回/10回)
直近のFC東京戦では多少の改善が見られたものの、それでもここまでは対戦相手に圧倒的な大差をつけられている。さらに鳥栖は、このチャレンジ回数の内訳にも問題点がある。それはトーレスへの依存傾向だ。
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