ハリル体制6試合無失点 代表で無傷もサウサンプトンでベンチ危機の吉田が直面する中東の試練
「無失点を続けていくことが大事」
2015年に入ってからの日本代表は、アギーレ体制下で1月のアジアカップに臨んだのを皮切りに、国際Aマッチ全14試合中、じつに13試合がアジア勢との対戦となっている。これが日本代表の強化にとって有益なのかとの議論はさておき、欧州組のDF吉田麻也(サウサンプトン)にとってはスコア上の結果は悪くない。
8月の東アジアカップには参戦していないため、出場10試合での失点はわずか1。3月に発足したハリルホジッチ体制後に限ってみれば、欧州組が招集されて唯一失点を喫しているウズベキスタン戦(5-1)に吉田は出場しなかったため、ここまで6試合の出場で無失点だ。
アジア勢とはいえ、相手は2次予選で戦う格下ばかり。無失点で当然との声も聞こえてはくるが、「無失点を続けていくことが大事。どんな相手でも無失点に抑えることは簡単じゃない。続けることで自信も深まるし、守備の組織も向上する」と吉田は語る。ここまでセンターバックのパートナーは、槙野智章(浦和)か森重真人(FC東京)とほぼ固定されているが、両サイドバックは怪我もあり、遠征ごとにメンバーが変わる状況。最終ラインを統率する立場としては、相手が格下といえども、難しい状況が続く。
そうしたなかで迎える今回の親善試合は、アジア勢といえども、強豪イランとのアウェーゲームだ。「FIFAランクも上ですし、中東の中でもよりチームが組織化されていると思う」と吉田も語るとおり、最新のFIFAランク(10月1日)では日本の55位に対してイランは39位と数字上で格上の存在。ハリルホジッチ監督の就任から半年、いまだベースを築く段階にある日本にとっては、敵地での一戦であることを含めても申し分のない相手だ。
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