「綺麗なサッカーはできなくても…」 勝負に徹した浦和、悪条件下で封印した理想
興梠のPK弾で松本に敵地で1-0勝利、3試合目で今季リーグ戦初勝利
浦和レッズは9日のJ1リーグ第3節、敵地での松本山雅FC戦に1-0で勝利し、今季のリーグ戦初勝利を挙げた。強風やピッチコンディションに影響された試合で、オズワルド・オリヴェイラ監督や選手たちは現実的な選択を行い、状況に合わせた試合運びに徹したことを明かしている。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
浦和は6日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の初戦、ブリーラム・ユナイテッド(タイ)戦に3-0で勝利してから中2日のゲームで、ブラジル人DFマウリシオとMFエヴェルトンが帯同メンバーから外れた。オリヴェイラ監督は「2人とも内転筋に痛みがある。回復できれば次の試合に戻ってくる」と、コンディションの問題があったことを明かした。そのポジションにはブリーラム戦でベンチ外だったDF岩波拓也と、今季の公式戦で初スタメンとなるMF柴戸海が入った。
MF柏木陽介がコイントスに勝ち、強風が吹くなかで前半は風上を選択した。この狙いを興梠は「前半は上手く風上を取れて、後ろからつないでいこうと考えていた」と話す。しかし、そこには松本の前線から始まるハードワークとピッチコンディションという大きな敵が待っていた。
浦和は最終ラインの中央に位置する岩波から両サイドにつないで敵陣に侵入しようとしたが、そこで相手からの厳しい寄せを受けた。サイドからボールを中央に返すと、浦和の中盤は松本の前線がプレスバックする勢いと、ボランチが前に出てくる勢いに挟まれ苦しいプレーを余儀なくされる。さらに、強い風によって試合前に散水したピッチはすぐに乾いてしまい、グラウンダーのパスですら風の影響で転がりが不規則になるシーンが目立った。
そうした状況下で、柏木やFW興梠慎三は「ミスをして奪われるくらいなら、蹴ってセカンドボールを拾うサッカーをしよう」という意思統一が、チーム全体で図られたことを明かした。MF宇賀神友弥は「実際に風上を取れたけど、やりづらさがありました。外から見るとすごくきれいなピッチに見えると思いますけど、結構ボコボコして跳ねてしまうし、ボールが流れてしまったので。後半を考えれば、お互いに風上で苦しんだのかもしれないですね。ただ、1年間リーグ戦を戦っていれば、天候に左右される試合はどうしてもありますから」と難しい状況を表現した。
そうしたなかで、浦和は後半27分に中盤から上手く中央突破できたシーンを生かして相手のハンドによるPKを獲得し、これを興梠が決めて逃げ切った。攻撃面で言えば、両者ともに決定機はほとんどなかった。それでも勝ち点3を得たのは浦和だった。
[ftp_del]
>>【PR】海外サッカー通のFC東京DF太田宏介 “見てもらえる”喜びと「DAZN活用法」
[/ftp_del]