本田の語るハリルジャパン再生論 前進の鍵は「距離感」と「90分間コンパクト」にあり
13日のテヘランで行われる親善試合イラン戦
発足から半年が経ったバヒド・ハリルホジッチ監督体制で日本代表のACミランMF本田圭佑は、特に中盤での連動性を高める最適な距離感、そして、90分間コンパクトな陣形を保つ、攻守の素早い切り替えという二点を修正点に指摘。13日の国際親善試合イラン戦を重要なものとして捉えている。
代表チームの宿命として、活動時間の短さがある。ハリル監督も常々「もう少し時間が欲しい」という言葉を口にしてきた。しかし、短期間で欧州と日本という長距離移動と時差調整を行いながらチームを構築していくことに慣れている本田は、短い中でも、特に(ポジションが)近い選手とは緊密にちょっとした精度を上げていくとか、ちょっとした距離感を縮めていくとか。そういう準備はできる」と主張。自分の周囲との連携面を向上させることをテーマに挙げた。
そして、世界一という目標を公言しながらも昨年のワールドカップブラジル大会で1次リーグで敗退した日本代表は1月のアジアカップオーストラリア大会でも8強で散った。もはやアジアでもかつての威信を見せつけることが難しくなったチーム状況で、本田はジャパンリバイバルに向けた細部に踏み込む。
「前はシンジ(香川)、とオカ(岡崎)とゴウトク(酒井)との間隔。あとボランチ、そことマヤ(吉田)も関係してくる。それぞれボール持った時っていうのは、どこにポジションを取るべきか。それも、プレッシャーをかけられたバージョン、かけられてないバージョンというようなところで、どっちにこられてもいいように準備しておかないと。シリア戦の前半で、こないと思ってあれだけこられて、微妙はズレがあったと思うと、次は繰り返したくない」
連動した攻撃を語るときに、例えば本田がボールを持った時に、といった形で簡単に状況を説明してしまうことはよくある。しかし、そこにはフリーの状態なのか、寄せられているのか、様々な状況に応じて、周囲にもポジショニングや動き出しが必要であり、共通理解が求められると語った。引いて守るだろうと予想していたシリア戦では、相手が厳しく寄せてきたことで、そこにズレが生まれたと振り返る。実際に前半は完全に主導権を握られた。ボールを持たせてくれるのか、奪いにくるのか。そのどちらの選択を相手がしても、対応できるだけのディテールを積み上げたいという。