ファーガソンが恐れるクロップ監督の強烈な個性 「リバプールで成功してしまうことが心配」
「とても有能で意志が固い」
マンチェスター・ユナイテッド元監督のサー・アレックス・ファーガソン氏は、リバプールが新指揮官にユルゲン・クロップ監督を招聘(しょうへい)したことについて「素晴らしい人選」とたたえている。その能力や人間性からクロップ監督を高く評価する一方で、マンUの宿敵であるリバプールが躍進を遂げることを心から心配しているようだ。
ユナイテッドの伝説的監督は米テレビ局「ESPN」に対し、こう気持ちを打ち明けた。
「素晴らしい人選だ。私は彼にほれ込んでいる。強いパーソナリティーを持ち、とても有能、頑固で意志が固い。これまでのパフォーマンスやドルトムントでのキャリアでトップに登り詰めた」
ユナイテッドを27年間率い、その間に13度のリーグ制覇、2度のUEFAチャンピオンズリーグ制覇など数々の栄冠を手にした伝説の名将は、48歳のドイツ人指揮官をこうも絶賛する。そして、世界屈指の監督が、ユナイテッドと激しいライバル関係にあるリバプールに渡ったことを心配する本音もこぼした。
「本当はこのようなことは言いたくない。なぜなら彼がリバプールで成功してしまうことを心配しているからだ」
クロップ監督は、日本代表MF香川真司ら若い選手をワールドクラスに育て上げ、ドルトムントを欧州屈指のクラブに引き戻した。その圧倒的な手腕は、数々の修羅場をくぐり抜けてきたファーガソン氏さえも震え上がらせていた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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