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【W杯詳細分析・日本-コロンビア】データで浮き彫りになるザックジャパンの敗因 「自分たちのサッカー」に縛られた日本とペナルティエリア内で勝負できなかったエース本田
「ボールの保持=主導権を握ること」ではない
試合当初から勢いと勇気を持って前へ前へと出ようという選手たちの思いは試合を見た多くの人にも伝わったはずだ。しかし「自分たちのサッカー」ができた先に待っていたのは1-4の敗戦、1次リーグ最下位という現実だ。
いくつか考え直さなければならないことがある。「ボールの保持=試合のイニシアチブ(主導権)を握る」という考え方は正しいのだろうか。だとすると一次リーグ全勝で突破したコロンビアは試合のイニシアチブを握っていなかったのだろうか。
サッカーではボールを持っている時と持っていない時の両局面と、どちらもボールを持っていない時の計3つの局面しかない。攻守、あるいは守攻の切り替えもこの3つのどこかに入る。コロンビアも、ギリシャも、日本にボールを持たれてはいたが、イニシアチブまで取られていたわけではない。ボールを「持たせ」、奪える場所とタイミングを耽々と狙い、奪った後に素早く「攻撃」のスイッチを入れていた。
つまり「ボールを持っている」という現象ではなく「ボールを持たせている状況」、「奪いにいく状況」、「奪った後は素早く攻撃に移る」という一連のプロセスをチームとして共有して「ゲームプランそのもののイニシアチブ」を握っていたのである。
逆に日本はボールを保持していたが決してイニシアチブは取っていなかった。何故ならボールを回して最後どこで突破するかというイメージを共有出来ていなかったからだ。