腹心たちが入閣

　代わりにマインツ、ドルトムント時代にクロップ氏を支え続けたアシスタントコーチのゼリコ・ブバチ氏、コーチのピーター・クラビッツ氏の2人の入閣が確定している。正式会見前の容赦なき大ナタで、クロップ色を一気に押し出している。

　昨季6位に終わってUEFAチャンピオンズリーグ出場権を逃し、今夏に約146億円もの大金を費やして大型補強を敢行しながら低調なパフォーマンスを続けていたチームに、オーナーのジョン・ヘンリー氏はしびれを切らしている。

　クロップ氏は01年にマインツで指導者キャリアをスタートさせ、03-04シーズンにクラブ初のブンデスリーガ1部昇格を達成。08-09シーズンからドルトムントを率い、10-11シーズンに9年ぶりにリーグを制覇。11-12シーズンにはリーグ連覇とドイツカップの二冠を獲得。ボールを失った瞬間にすぐに圧力をかけて奪い返しに行く「ゲーゲンプレス」という独自の戦術を打ち出したアグレッシブな攻撃サッカーで欧州屈指の名将という評価を手にした。また、日本代表MFの香川真司ら多くの原石を磨き上げた育成手腕も周知されている。

　ついにアンフィールドでスタートしたクロップ革命に、世界中の注目が集まっている。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images