長谷部がシリア戦で挙げた2つの勝因 「裏への動きと、相手の足を止まるとき」
押し込んだ時間帯の確実なダメ押し
また、その後も予期していたゲーム展開になった。先制直後こそ同点ゴールを狙うシリアに押される時間帯があったものの、後半20分を過ぎたあたりからはシリアの足が止まった。日本がボールを保持したのは前半と同じだが、より相手ゴールに近い危険なエリアでボールが回るようになる。その結果、多くのセットプレーを獲得し、同25分にフリーキックがファーサイドに流れたところから、香川真司(ドルトムント)が演出した岡崎のゴールが生まれた。
試合終了間際の同43分、足が止まったシリアに対して仕掛けたカウンターから途中出場の宇佐美貴史(G大阪)がダメ押しの3点目をマーク。90分間トータルのゲームメークという意味では、試合巧者ぶりを見せることができたと言えるだろう。ハーフタイムの間にチームに働きかけた主将の言葉が大きいものになった。
一方で「今日の前半は修正しなければならないところが多かった。もっと突き詰めていきたい」と、反省も忘れなかった。バヒド・ハリルホジッチ監督をして「真のリーダー」と言わしめる主将は、中東の地であらためてその存在感の大きさを示した。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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