ハリルJ、シリア撃破で3連勝首位浮上 イライラ募る前半と溜飲下げる後半
守備陣にミスも散見
日本代表は8日、中立地のオマーンでワールドカップ・アジア2次予選シリア戦に臨み、3-0で勝利を収めた。前半はシリアの厳しい守備に苦戦したが、後半10分に本田圭佑(ACミラン)のPKで先制すると、同25分に岡崎慎司(レスター)、同43分に途中出場の宇佐美貴史(G大阪)が追加点を挙げ、今予選における当面のライバルを撃破した。これで、日本は3勝1分の勝ち点10となり、グループ首位に立った。
バヒド・ハリルホジッチ監督は、6-0で大勝した9月8日の同予選アフガニスタン戦からスタメンを2人入れ替えた。負傷のため招集されなかった酒井宏樹(ハノーバー)に代えて 、酒井高徳(ハンブルガーSV)を右サイドバックに起用し、前回のゲームを負傷で辞退した槙野智章(浦和)が森重真人(FC東京)に代わってスタメンに入った。
日本の最初のシュートは、左ウイングとして起用された原口元気(ヘルタ・ベルリン)。前半5分に得意とする左サイドからドリブルでカットインしてシュートを放ったが、枠を外れた。今予選でここまでの対戦相手とは違い、ある程度の高さに最終ラインを保つシリアに対して、日本はスルーパスで裏を突きながら攻撃を組み立てていった。
一方のシリアは、長友佑都(インテル)のところにロングボールを送り込むか、中盤で奪ったボールからのショートカウンターを狙う攻撃を仕掛けた。
中央に網を張るシリアの守備に対し、 日本は両サイドバックのオーバーラップを生かしてサイド攻撃を仕掛ける形が増えていく。だが、右の酒井高、左の長友のクロスは精度を欠き、シュートまで持ち込めない。試合は足踏み状態のまま時間が進んでいった。
最初の決定機は同27分、長谷部誠(フランクフルト)が左サイドで得たフリーキックを香川真司(ドルトムント)がファーサイドに上げると、酒井高が頭で折り返したボールを原口がボレーシュート。DFに当たってこぼれたところを本田が狙ったが、左足のシュートは枠外に飛んだ。
一方、シリアにも決定機を与えた。同35分に原口が長友へパスミス。それを奪うと、槙野の背後を取った10番のMFアル・フセインへとスルーパスが通り、右足でのシュートを許した。しかし、こちらも 枠を捉えることができず。同41分にもゴール前の混戦で槙野がボールウオッチャーになった隙を突かれ、8番のFWフリビンにフリーでシュートを打たれる大ピンチを迎えたが、ボールは枠外に飛んで事なきを得た。日本はボールを保持しながらも、守備陣に不安定な面が散見される展開で前半を0-0で終えた。