“神の子”トーレス、アトレチコ時代の葛藤を激白 「去るのがクラブにとって良いこと」
アトレチコの象徴的存在だったなか、「1人の人間に焦点を当てるべきではない」と苦悩
サガン鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスは、Jリーグ2年目のシーズン目を迎える。衛星放送「ユーロ・スポーツ」の番組「Leyendas」で行われたインタビューで、下部組織で育ち、プロデビューを果たしたアトレチコ・マドリード時代を振り返り、クラブに悪影響をもたらしているという葛藤を抱えていたことを明かした。その内容を母国のスペイン紙「マルカ」が報じている。
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アトレチコの下部組織で育ったトーレスは、2001年にトップチームでプロデビュー。19歳の時にはキャプテンを託され、その類い稀なるゴール嗅覚から“神の子”という異名を取った。07年にはリバプールへ移籍し、世界的ストライカーへ飛躍。その後、チェルシー、ACミランでは結果を残せず、15年にアトレチコ復帰を果たしている。
昨夏に実現した鳥栖への電撃加入は大きな話題となったが、インタビューではアトレチコ時代を回想。当時キャプテンであり、クラブのアイドルでもあったなか、象徴的な存在となったことでクラブを犠牲にしていたのかもしれないという葛藤を抱えていたと明かした。
「サッカーにおけるすべてのことはチーム全体で捉えるべきものであり、1人の人間に焦点を当てるべきではない。それが僕の出発地はクラブにとって悪い地点だったと感じていた理由だ。僕が去る時が来れば、それは僕にとって良いことであるわけだが、それ以上にクラブにとって良いことであると分かっていた。もし僕がスタジアムのスタンドに送ってくれと頼めば、クラブはそれを受け入れただろう。クラブにダメージを与え続けることも、少ない移籍金で退団するのも、悪い事態であることは当然だった」
アトレチコから移籍したリバプール1年目にはリーグ戦24ゴールを決める大活躍を見せ、08年にはバロンドールで3位入賞。一方、アトレチコもそれまで2桁順位で終わることも珍しくなかったが、徐々に成績を伸ばし、バルセロナとレアル・マドリードの二大巨頭と肩を並べる立場にまで上り詰めた。当時のトーレスが抱えた葛藤の末の決断は、両サイドにとって有益な結果をもたらしていたようだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部)