シリア攻略のカギ握る香川 「勝つことしか考えていない」
日本の真のリーダーに
あれから4年。同じワールドカップ予選の舞台で、香川はここまで3ゴールを決めている。スコアレスドローに終わった初戦のシンガポール戦を筆頭に、自陣に引きこもる格下相手に攻めあぐねる場面も多かったが、グループ最大のライバルとの一戦を前に、「役割、ポジショニング、味方同士の意思疎通、お互いを生かしながら、必ず良いイメージで崩せる」と、手応えをつかんでいる。
「どう守ってくるかわからない」という言葉通り、首位に立つシリアもまた、日本を相手に引いてくる可能性は十分にある。「相手が引いた時、背負った状況でボールを受け続けても自分自身リズムが出てこない」と語る香川は、「いかに自分自身がスピードアップするのか、ゴール前に入っていくのかをやっていきたい」と、シリア戦を前にテーマを明確にしている。
「必ず相手に隙は出てくる。前半0-0でも焦らないことが大事。隙を突けるかどうか。試合の中で相手の出方や自分たちの状態を確認し、柔軟に対応していきたい」
中立地とはいえ、暑さやピッチ状態など過酷な環境下での一戦となるオマーン戦。「勝つことしか考えていない」と語る10番が、縦への鋭い動きで敵陣を切り裂けば、日本代表の勝利は近づくはずだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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