J1全18クラブ戦力分析「監督」編 実績十分の名将が満点評価、日本人指揮官の上位は?
スペインで指揮を執ったスペイン人監督の手腕は未知数、宮本監督の2年目に注目
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今季からサガン鳥栖に招聘されたスペイン人のルイス・カレーラス監督(7点/就任1年目)は、マジョルカなどスペインの4クラブで指揮。確かな実績と経験に疑いの余地はないが、海外クラブ初挑戦となるだけに現時点での手腕は不透明だ。
昨季、広島をリーグ2位に躍進させた城福浩監督(7点/就任2年目)は、これまで率いたFC東京やヴァンフォーレ甲府での実績も合わせての評価。昨年は前半戦の首位独走から大失速した結果、最終的に2位に終わった。2年目は本来のモットーである“ムービングフットボール”を改めて掲げており、真価が問われるシーズンとなる。
FC東京の長谷川健太監督(7点/就任2年目)は、2014年にガンバ大阪で3冠を達成した実績は高評価に値するが、チームの状態が悪くなった時に歯止めがきかない傾向がある。前線の戦力が充実した今季は、シーズンを通して勝ち点を積み重ねられるかがポイントになりそうだ。
セレッソ大阪のロティーナ監督(7点/就任1年目)は、2017年から2シーズンにわたってJ2東京ヴェルディを率いて昇格一歩手前まで鍛え上げる見事な手腕を見せた。自身J1初挑戦となるが、主力が多く抜けて世代交代が必要なチームで好成績を残せば、評価は確固たるものになる。今季の最低ラインを残留としながら、2シーズンは我慢して見守るべきか。
昨季G大阪を立て直して残留に導いた宮本恒靖監督(7点/就任2年目)も真価が問われるのは今季だ。昨季は途中就任ながら、クラブタイ記録の9連勝を達成して注目を集めた。キャンプを経て臨むのは1シーズン目となり、リーグ優勝を目標にしながら、結果的にACL出場圏の3位に入れたら高く評価できるだろう。
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河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。