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ドルトムント惨敗の舞台裏 主将が明かした「バイエルン対策」と香川が犯した「2つのミス」
香川の犯した2つのミス
1失点目の場面。前線にボールを蹴ろうとするボアテングに最も近い距離にいたのは香川だった。それにもかかわらず、ボアテングに余裕を持ったフィードを許してしまい、結果としてこれが失点に繋がった。
そして2失点目のシーンでも、自陣左でGKからボールを受けたアラバに香川は甘いプレッシングで対応。結果的に質の高いフィードを許し、息の根を止められる3点目を与えている。
この日のドルトムントはバイエルン対策を遂行するため、従来の4-3-3ではなく、相手の最終ラインにより圧力をかけるために中盤がダイヤモンド型の4-4-2を採用していた。そのため、本来は2トップのFWピエール・エメリク・オーバメヤンとFWヘンリク・ムヒタリアンが“ターゲット”のボアテングとアラバにプレスをかけ続けるべきだった。そのため、トップ下の香川だけが戦犯だとは言い切れないが、それでも、警戒していた要注意人物のプレーを目の前にしていながら、あまりにお粗末な対応だったと言わざるを得ない。
しかし、フンメルスは、決して現在のチーム状況を悲観しているわけでない。
「5失点で敗れるなんてショックだ。でもこう言ったら矛盾しているかもしれないけど、今日のパフォーマンスが悪かったとは思わない。今季、バイエルンのゴールをあれだけ脅かしたチームは僕ら以外にいないのだから」
決定力こそ圧倒的な差を見せつけられたものの、バイエルン相手に白熱した攻防を演じられたことに、少なからず手応えを感じているようだ。バイエルンとの勝ち点差はこれで「7」に広がったが、今季就任したトーマス・トゥヘル監督のもと、攻撃的なスタイルを貫く新生ドルトムントの冒険は、まだ始まったばかりだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images