Jリーグ王者・川崎、ゼロックス杯初制覇の意義 “一発勝負”で示した進化系スタイル
浦和に許したシュートはわずか1本 谷口「敵陣でボールを回収するスタイルを出せた」
川崎フロンターレは16日の富士ゼロックス・スーパーカップで浦和レッズに1-0で勝利し、この大会の初制覇を果たした。埼玉スタジアムでタイトルの懸かった試合に勝利したのも初めてというゲームに、主将のDF谷口彰悟は「決勝のつもり、一発勝負の感じでやろうと話していた」と、この一戦に期するものがチームにあったと話した。
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川崎は新加入のブラジル人FWレアンドロ・ダミアンを1トップに据え、浦和に対して果敢なプレスに出た。ロンドン五輪で得点王に輝いたストライカーのL・ダミアンも前線で追い込む姿勢を見せ、谷口も「二度追いするようなことも惜しまずにやってくれて、前線のハードワークがあった。後ろとしては早くセットすることもできたし、助かったと思っています」と、前輪駆動のチーム戦術に手応えを話す。
実際に川崎は前半6本、後半6本のシュートを放ち、そのなかでL・ダミアンが後半7分に決勝ゴールを奪った。逆に浦和に許したシュート数は前半の1本のみで、後半はゼロ。それもCKのこぼれ球をMF長澤和輝がミドルで狙ったものだった。流れのなかでは完全に封じ込めたと言える試合に、「相手が浦和に限った話ではないですけど、自分たちが押し込んで敵陣でボールを回収するというスタイルを出せた」と、完勝とも言える試合を振り返っている。
川崎はリーグ戦を2連覇しているが、これまでカップ戦のタイトルを獲得したことはクラブの歴史ではなかった。一発勝負のゲームへの弱さを指摘されるなかで、谷口はこのゲームに対してチーム内に「決勝のつもり、一発勝負の感じでやろうと話していた」との思いがあったことを明かしている。
長期的な勝ち点の積み重ねがものをいうリーグ戦で2連覇を果たし、安定的な勝ち点の獲得という点では大きな実績を残してきている。このゼロックス杯で一発勝負のゲームを制したことは、川崎というチームにとってこれまでの課題を乗り越える大きなきっかけを与えるものになり得る。
過去に鹿島アントラーズが2007年から09年にかけて達成しているリーグ3連覇へ向け、シーズンの入りとしては最高のスタートを切ったと言えるはずだ。
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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)