川崎新加入のL・ダミアン、“決勝弾デビュー”で示した矜持 「僕がフィットしていく」

決勝ゴールを決めたFWダミアン【写真:Noriko NAGANO】
決勝ゴールを決めたFWダミアン【写真:Noriko NAGANO】

新加入初戦でロンドン五輪得点王の肩書きに恥じないパフォーマンスを披露

 川崎フロンターレは、16日の富士ゼロックス・スーパーカップで浦和レッズを1-0で破り、初制覇を果たした。その決勝ゴールを決めたのが、新加入の元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンだった。2012年のロンドン五輪で得点王に輝いたストライカーは、いきなりその名を日本サッカー界にも刻んだ。

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 ボールを持った川崎が押し込んで試合を続けたなかで迎えた後半7分だった。左サイドでMF家長昭博がクロスを上げ、ファーサイドでL・ダミアンが「最初は(中村)憲剛にアシストしようとした」とヘディングで落とした。しかし、このボールはつながらず、さらに混戦でボールがこぼれると、フリーになっていたL・ダミアンが左足でシュートを決めた。この決勝ゴールに「ゴールはどんな形でも嬉しい」と、試合後には笑顔をこぼした。

 188センチの長身FWが入ったことで、川崎はグラウンダーのパスを連続していくだけでなく、クロスも増えた。前半にはFW小林悠のクロスをL・ダミアンが頭で決めたが、これはオフサイド。しかし、こういったパターンが増え、さらに「ペナルティーエリアの中では特に自分の特徴を出せる」と話すストライカーの加入は、川崎の攻撃の幅をさらに広げている。

 そしてL・ダミアンは、加入した川崎に対するリスペクトを感じさせる言葉も残した。

「2年連続でタイトルを獲っているチームに入ったわけだから、自分が何かを要求していくというよりも、僕がこのチームにフィットしていくことを考えている。もちろん(右サイドバックの)マギーニョとはポルトガル語ですぐに伝えられるし、(車屋)紳太郎も良いクロスを蹴るのでそういう話はするけど、自分の方が彼のクロスに合わせたい」

 Jリーグでは2007年から09年に鹿島アントラーズが果たした3連覇が歴代の最長記録だが、川崎がその記録に並ぶのをストップするチームは現れるのか。J1を戦う他の16チームに対しても、強烈なデモンストレーションとなるデビュー戦になった。

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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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