希望を得た45分そして絶望を味わう45分 岡崎の同点弾も、日本は後半大量失点で王国を去る
日本のアルベルト・ザッケローニ監督は、ボランチに今大会初出場の青山敏弘を、ワントップには大久保嘉人を先発起用した。一方のコロンビアは、すでに決勝トーナメント進出を決めている第2戦からスタメンを8選手入れ替えてきた。
日本は、試合開始から最終ラインを高く設定し、前線からはプレスを仕掛けた。それによって、主導権を握ることに成功した。
しかし、前半16分、コロンビアに一瞬のスキを疲れてしまう。アドリアン・ラモス(ヘルタ・ベルリン)に抜け出されると、今野泰幸(ガンバ大阪)が倒し、PKを与えてしまう。それを17分、フアン・クアドラド(フィオレンティーナ)にゴール中央に決められ、先制されてしまう。
そこで日本は気落ちすることなく、最終ラインを下げて戦うコロンビアに対し、積極的な攻撃を繰り返した。すると、前半終了間際のラストワンプレーで同点に追いつく。カウンターから右サイドに開いた本田圭佑(ACミラン)へと展開。パスを受けた背番号「4」は、機を見て中央へとクロスを送る。そのボールに、岡崎慎司(マインツ)がニアサイドへと飛び込む。代名詞のダイビングヘッドで合わせ、同点ゴールをたたき込んだ。
今大会の岡崎は、ここまで無得点が続き、ふがいないプレーを続けてきた。その自分を戒めるように試合前々日には、「考えても、何も解決しない」と吐き出した。
「2試合が終わって、自分にがっかりしているのは間違いない。ただ、自分はがむしゃらにやり抜いて、決勝トーナメントをつかみ取りたい」
岡崎の思いは結実。日本を同点へと導き、試合を折り返した。
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