ナポリ戦欠場のミラン本田が過激な批判連発 クラブ、監督、メディアをメッタ斬り

「選手に責任があると語るのはナンセンス」

 ミハイロビッチ監督は試合前の記者会見などで、選手の精神的なアプローチ次第で状況は変わると説いていた。だが、本田は指揮官の発言に同意しなかった。
「その時点で、選手に責任があると語っているという時点でナンセンス。100億ぐらい使って選手を試している。トップトップのプレーヤーではないとしても、代表チームの選手が集まっている集団。それでなぜ、彼らが出ている選手が与えられたポジションで生き生きとプレーできないのか、もう少し構造的な問題。評価基準をメディア、ファン、経営陣から大きく変えることができれば、大きく再建につながるのではないかなと思う」
 かつての名門の背番号10を3シーズン連続で託された本田は黒子役のトップ下をイタリアメディアから評価されなかった無念さがあるのかもしれない。リーグ戦で1年間ゴールから遠ざかり、今季無得点、アシストゼロと沈黙が続いている本田は、指揮官の発言を「ナンセンス」と批判し、メディア、クラブとイタリアサッカー界の採点基準の改正を訴えている。
 ミランには近年連動性が乏しく、周囲からのサポートも少ない。本田のミランのチーム状況に関する指摘に昨季から大きな変化はない。
「専門的な話になるんで、あれなんですけど、シンプルに言えばヒントは今日のナポリにあると思います。それが分からないようであれば、再建はあと5年 10年かかる。ナポリはサポートが速い? 2年間思っている話。逆にイタリア人に聞きたい。ユーベも危ないでしょ。これでユーベが弱くなったらイタリア危ないですよ。だから、イタリアのメディアにこれを伝えておいて下さい。また散々ぱら僕をたたくでしょうから」
 昨季UEFAチャンピオンズリーグ準優勝を果たしながらも今季序盤苦しんでいるユベントスを例に挙げ、セリエAの現状を危機的状況と話した本田は、報道陣にイタリアメディアにこの日の発言を伝えるように依頼すると、スタジアムを去っていった。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング