ミラン黄金期の栄光の10番が本田にダメ出し 「もっとプレーに関与すべき」

トップ下の後継者にボナベントゥーラを指名

 2シーズン連続で、欧州のカップ戦への出場権を逃したミランについて、偉大なるOBは今季の優勝は不可能と断定している。そんなミランが抱える一つの問題点が、トップ下の人選に苦しんでいることだ。シニシャ・ミハイロビッチ監督の4−3−1−2システムにおいて、攻撃のキーマンとなるトップ下が輝きを放つことができていない。

「ミランはあなたのような天才を欠いている。トップ下の”創造性”を見つけることに苦労しているが、何かアドバイスは?」

 こう記者から質問されたサビチェビッチ氏は、「ボナベントゥーラはこのポジションでプレーできる。運動量もある。良いパスを送るし、良いFKも蹴る」と、本田のライバルの名前を真っ先に挙げた。3ボランチの一角で躍動感あふれるプレーを見せ、ゴールとアシストを量産するボナベントゥーラだが、前節のジェノア戦では不発に終わった。それでも、このエネルギッシュなイタリア人こそが、現時点でトップ下の最適任者だという。

 一方で、背番号10の後継者となった本田には苦言を呈している。「本田はもっとチームでプレーに関与しなければいけない。昨シーズンは最高のスタートを切った。しかし、今シーズンの初め、より印象が強いのはクツカだ」と指摘した。守備面での奮闘をシニシャ・ミハイロビッチ監督に評価される本田だが、昨季開幕直後は7試合で6得点2アシストと大爆発。だが、今季はリーグ戦無得点で、アシストもない。

 じつに1年間も、リーグ戦でゴールから遠ざかっている。攻撃ではプレー機会が少ない上に、ボールロストが目立つ。今季開幕前にジェノアから獲得したスロバキア代表MFユライ・クツカにアピール度で負けているという。偉大なOBからダメ出しを受けた本田は、インフルエンザに感染するなど悪い流れにいる。一刻も早く結果を出し、周囲の雑音を消し去りたいところだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

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