自らの流儀を貫き、長期政権には興味なし

　11年間もリーグタイトルから遠ざかっているベンゲル監督に関して、記者から「スペインやドイツに、そんな監督がいるのか？」と質問されると、「思うに、アーセナルの経営陣に聞いた方がいい。私ではなく、ね」と巧みにかわしている。

　そしてファン・ハール監督は自身について、ベンゲル監督やファーガソン前監督のような長期政権型の指揮官とは異なるタイプだと語っている。

「私はすでに多くのタイトルを獲得してきたから、答えるのは難しいね。私の目標は、スペイン、ドイツ、イングランドなど様々な国でタイトルを取ること。とにかく、たくさん勝ちたいんだ」

　アヤックス、バルセロナ、バイエルン、AZと、国内リーグやCL制覇を経験してきた戦略家は、自らの功績に絶対の自信を浮かべた。クラブ内での軋轢も辞さずに自己流を貫くオランダ人指揮官は、長期政権を築くことよりも、タイトルを狙い続ける美学を強調。10月4日に行われる敵地でのアーセナル戦に向けて、闘志を燃やしていた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images