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アジア王者カタール、22年W杯会場の建設現場で「搾取と虐待」と国際人権NGOが主張
アジア杯初優勝で存在感を高めるも、3年後のW杯開催へ“ブラック化”の改善は進まず
2022年ワールドカップ(W杯)の開催地カタールはアジアカップで初優勝を飾り、サッカー新興国としての存在感を一気に高めることに成功した。その一方で3年後に控えたW杯に向けた会場建設の現場は、いまだ“ブラック化”の改善がなされていないようだ。英公共放送「BBC」が伝えている。
カタールの現状を憂慮しているのは、「Amnesty International(アムネスティ・インターナショナル)」という国際人権NGOだ。19ページにもわたる報告書の中で、W杯の会場となる建設現場には約200万人の移住労働者が従事していると言われるが、その労働者の権利を確保する働きかけが「下回ったまま」で「時間を浪費している」、そして「搾取と虐待の対象になっている」との声明を発表している。
これについては、国際サッカー連盟(FIFA)も看過できなかったようだ。「ここ数カ月間にカタール政府が見せた労働者保護の法律改正に向けての動きを歓迎する」と政府側に“忖度”したコメントを出した一方で、このようにも追記されている。
「我々はカタール政府が約束した労働改正を完全に実行するためには、より一層の改善が必要だというアムネスティ側の見解も共有している」
同局の報道によると、W杯の建築現場を担当している計19業者の監査の中でも、労働時間の超過や労働者に対する虐待が大半の企業でも消えていないことが明らかになっている。その一方で、カタール政府はこの問題についてのコメントを控えているという。
アジアカップで残したインパクトによって、ピッチ内ではポジティブな注目を集めているカタールだが、今後はW杯開催国としての資質がより一層問われることになりそうだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部)