「交代カードの切り方は遅かった」 金田喜稔が抱いた森保采配の疑問点「我慢強い男だが…」
アジア杯決勝に導いた手腕を称賛も…カタール戦で「メッセージを込めた采配を見たかった」
日本代表は1日のアジアカップ決勝でカタールに1-3と敗れ、2大会ぶり5回目の優勝を逃した。今大会で6戦全勝同士となった頂上決戦は、序盤から日本のプレスが思うようにハマらず後手を踏み、前半12分に豪快なオーバーヘッド弾で先制を許すと、同27分にはミドルシュートを叩き込まれ0-2で試合を折り返す。後半24分にMF南野拓実(ザルツブルク)が1点を返して反撃に出るも、同38分にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定によってPKを献上し、これを決められ万事休した。
「全体的に日本の選手の良さが出しきれないポジションに、カタールのシステムによってはめられた試合。相手は日本の強さをリスペクトしながら、中央を固めてサイドの選手もそれほど上げないという、ほぼ5-3-2のシステムで臨んできた」
このように振り返ったのは元日本代表の名ドリブラーで、解説者として長年にわたって日本代表とアジアの戦いを見続けている金田喜稔氏だ。「大前提として、決勝まで勝ち上がって7試合を戦えたことは、日本代表にとってすごく大きかった」と、大会を通した日本の奮闘を称えた一方、5バックで自陣を固めてくる相手への対応には課題を残したという。
「これはトルクメニスタン戦(3-2)やベトナム戦(1-0)でも感じたことだが、5バックで守りを固めてきた相手をチームとしてどのように崩していくのかが見えなかった。特に今回のカタール戦では相手の中盤は3人だったので、左右のサイドチェンジを織り交ぜながら近距離での素早いパス交換で相手のサイドを食いつかせ、前につり出した背後のスペースを突いていくのが一つの崩しのパターンだったはず。だが前半の日本は自陣に引いた相手に対し、両サイドに起点を作るチームとしてのアイデアや連動性に欠けていた」
試合後の選手たちは、2失点を喫した前半の守備面での修正をピッチ上でできなかったことを悔やんでいたが、金田氏は森保一監督が0-2となった時点で、流れを変えるための采配を振るっても良かったのではないかと指摘する。
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