「このままでは日本も強くなれない」 金田喜稔がイラン戦で失望「悲しくなった」
3-0で快勝した日本の戦いを称賛も、“アジア最強”イランの自滅した姿を嘆く
日本代表は1月28日のアジアカップ準決勝イラン戦に3-0と完勝し、2月1日の決勝(現地時間18時/日本時間23時キックオフ)でカタールと2大会ぶり5回目の優勝を懸けて激突する。ここまで全勝で勝ち上がってきた森保一監督率いる日本だが、準々決勝ベトナム戦(1-0)まではすべて1点差勝利という僅差の戦い。それだけに準決勝で、アジア勢最上位となるFIFAランキング29位の強豪イランを3-0で破った一戦は、今大会のベストゲームと言えるものだった。
元日本代表の名ドリブラーで、解説者として長年にわたって日本代表とアジアの戦いを見続けている金田喜稔氏も、「イランが最後まで悪いリズムを変えることができなかった試合。逆に言えば、その悪さを引き出した日本のディフェンス、戦略、十分な対策を練ってきた森保監督の準備は高く評価されるべき」と、この日の日本が見せた戦いぶりに賛辞を送っている。
それと同時に、金田氏はこの試合を見て「悲しくなった」ことがあったという。
「イランはロシア・ワールドカップでスペインやポルトガルといい勝負をして、成熟した選手が今回のメンバーの中心にいるから、アジア最強クラスのチームであるのは間違いないし、日本戦でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみでもあった。でも、この試合を見て思ったのは、イランはイランだな、と。確かにそれぞれの選手に技術があり、フィジカルも強い。だけどアリ・ダエイや(コダダド・)アジジがいた頃と同じで、つまらないことで自滅してしまう悪い伝統は、なかなか変えられない」
日本戦でのイランに失望したという金田氏が、特に語気を強めて指摘したのが後半11分に日本が先制点を奪ったシーンだ。FW大迫勇也(ブレーメン)のスルーパスに走り込んだMF南野拓実(ザルツブルク)が、ペナルティーエリア手前で相手と接触し倒れ込んだ。この瞬間、イランの5選手はノーファウルを主張するようにボールから目を離して一斉に主審へと詰め寄る。ところが笛は吹かれておらず、すぐさま立ち上がった南野がこぼれ球を拾ってクロス。最後は大迫が頭で合わせて日本が貴重な先制点を奪った。
「この1点目にすべて集約されている」と指摘した金田氏は、次のように続ける。
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