代表復帰の柏木がポスト遠藤に名乗り “走るファンタジスタ”が本領発揮へ
用意されたリベンジの舞台
浦和のMF柏木陽介に、リベンジの舞台が用意された――。
2018FIFAワールドカップロシア大会アジア2次予選シリア戦と、国際親善試合イラン戦に向けたハリルジャパンのメンバーに浦和のコンダクターの名前が入った。8月の東アジアカップに招集されたものの、直前のリーグ戦で負傷を悪化させて無念の離脱。成田空港でGK西川周作など浦和から旅立つチームメートを見送った。それ以来の日本代表復帰となった。
バヒド・ハリルホジッチ監督は、柏木についてメンバー発表会見でこう語っている。
「本来は、中国(東アジアカップ)に呼びたかった選手だ。すでに時間をかけて彼のことは追跡している。もちろんボールも奪ってほしいが、特に後ろからの攻撃の組み立てに参加してほしい。我々の中盤には左利きが少ないことからも、彼の左足が有効になる。すでに何試合かA代表の経験がある選手だが、クオリティーを見せてほしい。彼にとって、責任を持ってクオリティーを見せる時期にきている」
「クオリティー」という言葉を繰り返したところに、指揮官の期待のほどがうかがわれる。“調子ノリ世代”と呼ばれた1987年生まれの柏木も27歳。自ら「ワールドカップに出るのが夢」と語るロシアの舞台は、30歳で迎えることになる。
このハリル政権が柏木にとって最初で最後のチャンスになってもおかしくない。まさに、「クオリティー」を見せなければいけない。サッカー選手としての勝負どころを迎えていると言えるだろう。
page1 page2