だが、今季のザルツブルクでの好パフォーマンスが、ハリルホジッチ監督の心を動かした。 シーズン序盤こそベンチスタートが続いたが、8月11日のリーグ4節・リート戦に初先発して2ゴールを奪うと状況は一変。スタメンの座を勝ち取り、ここまでのリーグ戦で9試合5得点をマークしている。 献身的に守備をこなし、ひとたびボールを持てば狭いスペースを鋭いドリブルで切り刻む。切り替えの早さや、縦へのスピードを求めるハリルホジッチ監督のスタイルにはまる、理想的なアタッカーと言えるはずだ。 招集メンバー発表会見の席上でも、「非常に面白い選手。現代フットボールに適した選手で、右も左もできるし、効果的なプレーができる」と、南野への期待を述べていた指揮官。「 ゴールを取る、取らせるポジションにいる」(ハリルホジッチ監督)という20歳の俊英アタッカーが、ワールドカップ・アジア2次予選で最大の難関となる敵地でのシリア戦(8日)で結果を残せば、日本代表でも下克上を起こせるはずだ。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images