今季リーグ9戦5発 ザルツブルクで猛威を振るう南野がハリルJ初招集

日本代表で狙うぞ下克上

 オーストリアのザルツブルクで2シーズン目を迎え、主力メンバーの一員として結果を残している南野拓実が、念願のA代表入りを果たした。
 南野は各年代別代表を経験してきた逸材で、2014年4月には19歳で日本代表候補合宿に初招集。当時のA代表を率いていたザッケローニ監督も、その能力を高く買っており、本人も「ワールドカップに出たい」と意欲を見せていた。だが、本大会メンバーからは落選。その後は昨年10月のU-19アジア選手権や、U-22日本代表の一員として今年3月に行われたリオ五輪1次予選には出場したものの、A代表招集からは遠ざかる日々を過ごしていた。

 だが、今季のザルツブルクでの好パフォーマンスが、ハリルホジッチ監督の心を動かした。
 シーズン序盤こそベンチスタートが続いたが、8月11日のリーグ4節・リート戦に初先発して2ゴールを奪うと状況は一変。スタメンの座を勝ち取り、ここまでのリーグ戦で9試合5得点をマークしている。
 献身的に守備をこなし、ひとたびボールを持てば狭いスペースを鋭いドリブルで切り刻む。切り替えの早さや、縦へのスピードを求めるハリルホジッチ監督のスタイルにはまる、理想的なアタッカーと言えるはずだ。
 招集メンバー発表会見の席上でも、「非常に面白い選手。現代フットボールに適した選手で、右も左もできるし、効果的なプレーができる」と、南野への期待を述べていた指揮官。「 ゴールを取る、取らせるポジションにいる」(ハリルホジッチ監督)という20歳の俊英アタッカーが、ワールドカップ・アジア2次予選で最大の難関となる敵地でのシリア戦(8日)で結果を残せば、日本代表でも下克上を起こせるはずだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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