乾貴士が“硬直する”日本の攻撃を「解き放つ」 金田喜稔がイラン戦の先発起用を推奨
“アジア最強国”との一戦へ、ベトナム戦で気になったダイナミズムに欠けた攻撃
2大会ぶり5回目のアジアカップ優勝を狙う日本代表は、28日の準決勝でイラン代表と対戦する(現地時間18時キックオフ/日本時間23時)。FIFAランキングは日本の50位に対して、イランはアジア最上位の29位。今大会もここまで4勝1分、12得点0失点とまさに“アジア最強”の名にふさわしい戦いを続けている。
そんなイランに対し、日本もここまで勝負強さを発揮し勝ち上がってきた。初戦のトルクメニスタン戦(3-2)からすべて1点差勝ちでの5連勝。苦しい展開を強いられながらも、特に決勝トーナメントに入ってからは2試合連続でセットプレーから虎の子の1点を奪い、1-0で逃げ切っている。
元日本代表の名ドリブラーで、解説者として長年にわたって日本代表とアジアの戦いを見続けている金田喜稔氏は、今大会の日本のサッカーには森保一監督のカラーが色濃く反映されていると指摘する。
「就任から半年という時間の中で、選手一人ひとりがしっかりと監督の言葉を自分の頭の中で理解して動いている。現役時代にボランチだった森保監督は、性格的にも真面目で非常に慎重。アジアカップのトーナメントという『負けたら終わり』の戦いのなかで、チームとして日に日にリスク管理が徹底されてきた印象がある」
日本人監督の下で円滑なコミュニケーションが取れているからこそ、昨年9月の始動からの限られた時間の中でチームとして結束し、機能できているという。その一方で金田氏は、「5連勝と結果を残している以上、戦い方としては決して悪いわけではないし、逆に勝ち続けているからこその采配の難しさもある」と前置きしながら、「ただチーム全体が、少し硬直しているような感じを受ける」と語る。
「ベトナム戦でも少し気になったのは、ダイナミズムが足りないということ。選手がボールを追い越す動きが少なく、両サイドがもっと上がれるタイミングでも上がらない。自分が元々いるポジションを崩さないことが、リスク管理としてチーム全体の共通理解であるのかもしれないが、11人がリスク回避ばかりを考えてしまったらチームは動かなくなる。時にはポジションを崩してでもドリブルで勝負に行ったり、後ろから押し上げて数的優位を作って局面を打開したり。もう少し相手を崩すための工夫を求めたい」
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