世界屈指のストライカーから華麗な転身 ルーキー監督がイタリアで示す手腕

イタリア代表候補ガロッパの再生

 元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポが、トップカテゴリーの指導者としてスタートを切ったことで話題になったのが、イタリア・セリエB(2部)のモデナだ。ここまで5節を消化して2勝3敗とやや苦しいスタートになっているが、昨季はギリギリのところで降格を免れたチームだということを考えれば、健闘していると言えるのかもしれない。
 そのモデナに、世界的名ストライカーだったクレスポの下で再起を図ろうとしている選手がいる。その名は、ダニエレ・ガッロッパ。30歳になる彼は、かつて年代別のイタリア代表に招集され続けた期待の若手MFだった。そして、2009年6月には親善試合の北アイルランド代表戦にてA代表デビューを飾った。その後、パルマに移籍したガッロッパだったが、昨季終了後にチームが破産。結果的にたどり着いたのが、セリエBでも上位とは言えないモデナだった。
 一つの転機だったのは、膝の負傷だった。2010年南アフリカワールドカップが終了した後、イタリア代表監督に就任したチェーザレ・プランデッリ監督に招集を受けた直後に左ひざを負傷。3度のリハビリが必要になるほどの重症から復帰した後のサッカー人生について、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」に対してガッロッパは「それまでのサッカー人生とは別のバスに乗ってしまったようなものだった」と、大きな落胆と共にモチベーションを失っていたことを明かした。

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