グループAを突破するのは!? ブラジル、メキシコ、クロアチア三つ巴のサバイバルマッチ
崩しきるメキシコと、サイドからのクロアチア
クロアチアは、このグループリーグ最終戦、第2戦では途中出場だったマテオ・コバチッチ(インテル)を先発起用する可能性が高いようだ。また、カメルーン戦で、悪いパフォーマンスだった選手を何人か入れ替える予定だと言う。一方、メキシコに関してはミゲル・エレーラ監督が、ブラジル戦と同じメンバーでこの試合に臨むことをほのめかしている。
もちろん駆け引きはもう始まっている。お互い、どこまで本音で語っているのかはわからない。実際の先発メンバーが発表されるまでは誰がピッチに立つかは判断がつかない。ただ、両チーム、現時点でのベストメンバーで試合に臨むことは間違いないはずだ。
お互いにポゼッションを重視するチームではあるが、ゴールへの道のりは異なる。クロアチアは、キープ力のあるルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)や、パスでゲームメイクするイヴァン・ラキティッチ(セビージャ)を中心にボールを保持する。ただ、ゴール前では、比較的シンプルにクロスを送り、エースストライカーのマリオ・マンジュキッチに合わせる傾向が強い。
一方のメキシコは、最後までショートパスを貫くことが多い。そのパスの中心になるのは、卓越した球さばきからゴール前で勝負もできるエクトル・エレーラ(ポルト)だ。そこに、ジオバニ・ドスサントス(ビジャレアル)が攻撃で違いを見せ、ストライカーのオリベ・ペラルタ(サントス・ラグナ)が仕留める。
選手個々のポテンシャルだけで見ると、なかなか甲乙付けがたいのだが、今大会ショートパスを得意とするチームは、スペインやイタリア、ポルトガルのように苦戦傾向にある。そこを考慮すると、クロアチアがやや有利といえるかもしれない。
こういった試合はお互い、リスクを考慮するため凡戦になることも少なくないが、その緊張感も悪くないだろう。どちらの国がW杯を去る事になっても寂しい限りだが、それだけにこのサバイバルマッチは注目に値する。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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