【データ検証】サウジ戦“支配率”23.7%の真実 「73.1%」の数値に見えた日本代表守備陣の成長
支配率「23.7%」と圧倒されるも、被枠内シュート数を「1」に封じる
日本代表はUAEで開催されているアジアカップで、21日の決勝トーナメント1回戦サウジアラビア戦に1-0と勝利し、24日の準々決勝ベトナム戦へ駒を進めた。サウジアラビア戦では、日本のボール支配率「23.7%」が大きな話題となり、この数字を見る限りは昨年9月以降に南米の強豪国などと戦った親善試合5試合(4勝1分、15得点4失点)と比較すると物足りない部分もある。しかし、この試合における日本代表守備陣は、相手にシュートを打たれ続けても、焦る様子をほとんど見せなかった。
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そこで今回は、データ分析会社「Instat」のデータを用いてサウジアラビア戦を総括。相手にボールを持たれ続けた試合を通じて、日本代表に何が起こっていたかを解明したい。
まずは[DATA-1]で、アジアカップの4試合を振り返る。第1戦、第2戦ではシュート数(22→12)やパス本数(725→541)と数値が大きく変化している。相手の力量以上に、日本は前線の大黒柱であるFW大迫勇也が負傷のため2戦目以降は欠場しており、前線で思うようにボールを収められないことが、このあたりの数値にも影響したと見られている。
また最初の2試合と第3戦を比較すると、ポゼッション率が大きく下落していることが分かる。2試合目までは64%、61%と推移するも、ウズベキスタン戦では42%と半数を割った。第3戦はスタメン自体を大幅変更し、大会初出場者が7名もいた。勝利こそしたが、ベストメンバーを基準とすれば、メンバーに変化があることでポゼッションやパス数など、データ上の数値が低くなることが分かる。
ラウンド16のサウジアラビア戦は大迫を除いてベストメンバーに戻すも、シュート数や各エリアの侵入数は下落。ポゼッションに至っては「23.7%」と圧倒的に保持された。打たれたシュートも15本と大きく変化していることが分かる。しかし、枠内に打たれたシュート数は抑えることに成功した。日本代表のチームとしての成長は、このあたりに見てとれる。
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