アジア杯16強、英記者が分析するサウジアラビアの“弱点”と森保ジャパンのキーマンは?
サウジアラビアには17年9月のロシアW杯最終予選で黒星「リベンジを果たす機会」
森保一監督率いる日本代表は、21日にアジアカップ16強でサウジアラビアと対戦する。FIFAランキングは日本の50位を下回る69位だが、昨夏のロシア・ワールドカップでは強豪ウルグアイに健闘(0-1)し、アジアカップも過去3回の優勝を誇る侮れない相手だ。
かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)6大会連続で取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏は、日本が対戦するサウジアラビアについて分析している。
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日本は2017年9月のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でサウジアラビアと敵地ジッダで対戦し、FWファハド・アル・ムワラドにゴールを許して敗れている。1年半の時を経て、リベンジを果たす機会となるだろう。
森保監督はグループリーグ第3戦のウズベキスタン戦で、FW北川航也(清水エスパルス)を除いてオマーン戦から先発10人を入れ替えた。サウジアラビア戦では、いくつかのポジションにおいて、起用の決断に迫られるだろう。特にウズベキスタン戦で力強いパフォーマンスを見せたFW武藤嘉紀(ニューカッスル)、DF室屋成(FC東京)、MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)がその対象だ。
サウジアラビアは2017年11月にファン・アントニオ・ピッツィ監督が就任して以降、賛否両論だったロシアW杯を除けば安定した1年を送ったが、多大な変化が生じることになった。長身センターバックのDFオサマ・ハウサウィ引退による損失に対処しなければならなかったからだ。
17日のグループリーグ最終戦カタール戦に0-2で敗れた結果が示すように、最終ラインには問題がある。セットプレーでのハイボールの対処に疑問が残り、大迫や武藤の働きがサウジアラビア攻略のポイントになる可能性が高い。
サイドバックのDFムハンマド・アル・ブレイクとDFハムダン・アル・シャムラニは攻撃参加を好み、ピッチ全域を網羅することに喜びを感じている。しかし、背後を突かれる攻撃を頻繁に許してしまう弱点も抱えており、ファイナルサードも日本にとって武器となるだろう。
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マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。