日本代表、“森保采配”批判の是非 2戦連続で交代枠を残し、先発10人変更で勝利の意義

第2戦でイエローカードを受けたMF堂安律【写真:ⒸAFC】
第2戦でイエローカードを受けたMF堂安律【写真:ⒸAFC】

メンバーの入れ替えによる副次的な効果 競争原理が強まり先発選考で指揮官も悩み吐露

 また、イエローカードは累積2枚で次戦出場停止となる一方、準々決勝を終えた時点で累積が一旦リセットされる形式となっている。第1戦でDF酒井宏樹(マルセイユ)とGK権田修一(サガン鳥栖)、第2戦でMF堂安律(フローニンゲン)とMF南野拓実(ザルツブルク)がイエローカードを受けており、4人の誰かが第3戦でもう1枚受けていれば決勝トーナメント1回戦で出場停止となる状況だった。指揮官として、そのリスクを避けるのは当然だろう。

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 メンバーの入れ替えによる副次的な効果も大きい。第3戦を終えて、腰に負傷を抱えるGK東口順昭(ガンバ大阪)を除く全選手が起用された。第2戦まで出場機会がなく鬱憤が溜まっていた選手たちを起用し、チーム全体のモチベーションアップにつながったと同時に、実戦を通じて選手の状態を見極めた形だ。

 先発10人を変更した第3戦の連係不足を指摘する声もあるが、その課題は第1戦と第2戦もそう大きく変わらない。森保監督は「第3戦でほとんどの選手がスタメンで出場することができて、ゲーム感、ゲーム体力では決勝トーナメントに向けてチームとして良い状態が作れた」と好感触を得ている。

 第3戦で武藤や塩谷がゴールを決めるなどコンディションが上向いている選手もいるなか、競争原理が強まっているのは良い兆候だろう。指揮官も「すべてのポジションではないにしても、大抵はぎりぎりまで悩みますし、決めたと思っても本当にそれで良いのかなとずっと思ってやってきているというのが正直なところ」と先発選考の悩みを打ち明けている。

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