日本代表「オマーン戦出場13人」を金田喜稔が5段階評価 「プライドを感じた」と絶賛したのは?
冨安の「30~40メートルのフィード能力は秀逸」
<DF>
■酒井宏樹(マルセイユ)=★★★★
大きなミスをしたわけではなく、無失点に抑えた点も踏まえて評価は「4」としたが、本来の酒井が見せるベストな状態とは言い難い。立ち上がりにはボールをワンバウンドさせ、相手に体を入れられてファウルとなるシーンがあった。場合によってはイエローカードを受けるシーンであり、フィジカル、判断力の両面で第1戦でも感じた心身のコンディションの悪さが気になった。
■冨安健洋(シント=トロイデン)=★★★★
DF陣の中では最も「5」に近い「4」だ。第1戦では不慣れなボランチで持ち味を発揮しきれなかったが、本来のセンターバックに戻り躍動。30~40メートルのパスをピンポイントで合わせるフィード能力は秀逸で、前半から効果的なボールを前線に送っていた。相手のラインを下げるという意味において、南野ら背後に抜け出す選手への高精度パスはチームにとって大きな武器になる。この大会を通じてさらに成長してほしいし、対人能力や高さも含めて大きな期待を抱かせてくれる選手だ。
■吉田麻也(サウサンプトン)=★★★★
ひやりとするシーンもあったが、要所のエアバトルでは相手にきっちりと勝ち、リーダーとして最終ラインもしっかりと統率できていた。アジアでの戦いはトータルで見た時に、湿度や暑さ、芝の状況、そしてレフェリーのジャッジなど、吉田が普段戦うイングランドとは異なる部分での難しさがある。そうした環境下で、レフェリーのジャッジが不安定な部分も踏まえながら、意識的にプレーをセーブして相手FWに対応していた印象で、そのあたりの経験値はさすがと思わせるものだった。
■長友佑都(ガラタサライ)=★★★★
フィジカル的にもメンタル的にも安定感はチーム随一。試合ごとのプレーの波がほとんどなく、この試合でも左サイドバックとして淡々と攻守をこなしていた。ある意味、アジアレベルのゲームだと1対1での応対にも余裕を感じるくらいで、日本の左サイドに安定をもたらしていた。
<GK>
■権田修一(サガン鳥栖)=★★★★
東口のコンディションが良くないこともあるのだろうが、1戦目で簡単にミドルシュートを決められるなど、あまり良くなかった権田に対し、森保監督がもう一度先発のチャンスを与えたように見える試合だった。チーム全体の守備が機能し、オマーンにそこまで決定的なシーンを作られなかったこともあるが、手堅いプレーを見せた。
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金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。